保育園・こども園・幼稚園のM&Aで押さえておきたいポイントとは
保育M&A支援センタ―には年間400件もの保育事業売却に関する問合せが来ております。その数は年々増加しています。人手不足や少子化など保育業界では今後もM&Aによる売却が活発になると予測されます。今回のコラムでは当センターに寄せられた売却相談から保育業界のM&A動向を読み解いていきます。
保育事業者が事業の売却を考える背景
売却を考えられる経営者にはそれぞれ背景がありますが、保育M&A支援センターに寄せられたご相談から、直近1年間における売却相談が多い業態と、売却検討理由として多いものをご紹介します。
【売却相談が多い業態】
1位:認可保育園
2位:認定こども園
3位:小規模認可保育園
※当センターに寄せられた売却相談の業態 内訳(2024年度 当社調べ)
【売却検討理由】
1位:選択と集中
2位:人手不足・後継者不在
3位:経営難・経営疲れ
※当センターに寄せられた売却相談の売却検討理由 内訳(2024年度 当社調べ)
会社ごとに細かい背景は異なりますが、売却理由として、「事業の選択と集中」・「人手不足・後継者不在」が目立ちました。
「事業の選択と集中」の中でも、保育事業を切り離して本業に専念する方や、保育事業を切り離して新たな事業に挑戦するためにM&Aを検討される方が多い印象です。
M&Aに注目が集まる理由とトレンド
日本では少子化が進行しており、子どもの数の減少が幼稚園や保育所、認定こども園の経営に大きな影響を与えています。特に、2025年問題と呼ばれる待機児童問題の解消に伴い、多くの保育施設で利用児童数がピークを迎えると予測されています。その結果、収益構造が不安定化し、施設運営に課題を抱える経営者が増えると予想されています。そのため、保育園や幼稚園のM&Aが事業継続や経営改善を図る選択肢として注目されています。
M&Aが促進される要因としては、経営効率化の必要性や保育士不足への対応、後継者不足の問題が挙げられます。当センターに寄せられた売却相談の傾向からも分かるように、保育業界では「人手不足・後継者不在」のため、事業の売却・譲渡を検討される方からのご相談が多いです。
また、施設運営の競争環境が激化しているため、M&Aを通じた規模拡大や付加価値の向上に企業が取り組む動きが見られます。特に、大手企業が資金力を活かして事業譲渡を活用し、中小規模の保育園や幼稚園を買収することで、より大きなシェアを確保するケースが増えています。
後継者不足による事業承継の課題とM&A活用
保育園や幼稚園、認定こども園では、経営者が引退の年齢を迎える中、後継者を見つけられず、廃園の危機に直面している施設も少なくありません。そのようなケースでは、事業譲渡を通じて園を継続させる選択が取られることが増えています。M&Aを活用することで、子どもや保護者への保育サービスを継続できるだけでなく、長年築いてきた地域社会との信頼関係を守ることも可能です。規模の大きい法人グループが買収することで、運営資金や人材の確保がスムーズになります。また、複数の施設が経営統合することで経営効率を向上させる効果も期待できます。さらに、買い手側にとっても、既存の運営基盤を引き継ぐ形で事業を軌道に乗せやすいというメリットがあります。
保育M&A・売却のポイント
M&Aを検討される際、気を付けたいポイントはいくつもありますが、保育業界で特に気を付けたいのは、従業員や保護者への適切な対応です。従業員にとっては雇用条件が維持されるか、保育士としての働きやすさが損なわれないかが懸念事項となります。また、長年慣れ親しんだ保育環境が保護者や子どもたちにとって変わりなく提供されることも重要です。こうした面について丁寧に配慮し、適切な情報共有を行うことが、M&A成功の鍵となります。人手不足が問題となっている保育業界では、人材が継続雇用可能かどうかで買い手の印象が変わり、売却価格に影響することがあります。
初めてのM&Aではどのように進めたら良いか分からず、従業員・利用者への対応がおろそかになり納得のM&Aができないケースも見受けられます。M&Aについて不安なことはすべてM&Aの担当アドバイザーに相談し解消しておきましょう。
売却を考えているが相談するのはハードルが高いと躊躇されている場合は、無料でできる簡易査定サービスの活用をおすすめします。実際に今どのくらいの価格で売却できるのか気になる場合は、無料の簡易査定を行うことができるので、そのサービスを利用して、自社の価値を確認することをおすすめいたします。
\入力最短60秒!無料簡易査定を試してみる/M&A仲介の選び方も納得のM&Aにするための重要なポイントです。保育業界は行政との調整、職員との関係性など業界特有の動きがあり、専門的な知識が求められる場合があります。そのため、保育業界でのM&A経験豊富なアドバイザーが多数在籍している、M&A仲介会社を選ぶことをおすすめします。
【ポイント】
1:従業員や利用者への適切な対応
2:査定をしてどのくらいの売却価格になりそうか把握
3:業界特化のアドバイザーが在籍している仲介を選ぶ
まとめ
M&Aの相談が増えている、保育業界の業態や売却理由をまとめてお伝えしました。事業の選択と集中のためや、人手不足・後継者不在など売却に至る背景は様々です。売却に悩まれている経営者の皆様にとって、このコラムがM&Aを考えるきっかけになりましたら幸いです。その際はぜひ保育M&A支援センタ―へご相談ください。
ブティックス(株)へ入社後、介護用品通販ショップの運営責任者、有料老人ホームの入居者紹介事業の責任者を歴任。その後、CareTEXの立ち上げメンバーとして、様々な業界ニーズのマッチングに着手。
2015年にはM&A事業を立ち上げ、10年間で120件の成約実績を持つ。
